インフラエンジニアへの転職活動を始めると、「ポートフォリオを作らないと不利になるのでは」と焦る人が少なくありません。結論から言うと、インフラ未経験の転職でポートフォリオは必須ではありません。Web系エンジニアの転職と混同して不安になっているケースがほとんどです。この記事では、ポートフォリオが必要と言われる理由と、代わりに用意しておくと評価されるものを現役インフラエンジニアが解説します。
なぜ「ポートフォリオが必要」と言われるのか
Web系エンジニアの転職では、GitHubに公開した個人開発のアプリや、実際に動くWebサービスが実力の証明として重視されます。この慣習がそのままインフラ志望者にも当てはめられ、「自分も何か作品を作らないといけないのでは」という不安につながっているようです。
ただ、インフラエンジニアの仕事は、既存のサーバーやクラウド、ネットワーク機器の構築・運用が中心で、ゼロから何かを作って公開するタイプの仕事ではありません。「ポートフォリオ=作品」という発想自体が、インフラの仕事の実態とはややずれています。
採用側が本当に見ているのは「学び続けられるか」
現役でインフラの現場にいる立場から言うと、未経験者の採用で見られているのは作品の完成度ではなく、入社後も自走して学び続けられるかどうかです。ここを見誤ると、慣れない作品作りに時間を使いすぎて、肝心の基礎学習が手薄になるという本末転倒が起きかねません。
| 職種 | 面接で見せるもの | 評価される理由 |
|---|---|---|
| Web系エンジニア | 個人開発したアプリのコードや公開URL | 動くものを作り切れる技術力の証明になるため |
| インフラエンジニア(未経験) | 学習の記録や構築演習のログ | 未知の環境でも学び続けられる姿勢の証明になるため |
見せるものの形は違っても、「自分の力で何かをやり切った証拠を示す」という目的は共通しています。インフラ志望者は、作品の代わりにこの3つを用意しておくと選考で説明しやすくなります。
ポートフォリオの代わりに用意すべき3つのもの
面接で「ポートフォリオはありますか」と聞かれたときに、何もないまま黙り込むのではなく、次の3つを準備しておくと話がつながります。
- 学習の記録: 何を、どれくらいの時間、どんな順番で学んだかを可視化したもの。学習実績の作り方で詳しく解説していますが、期間・時間・完走した範囲を数字で示せると説得力が増します
- 構築・演習の実績: クラウドの無料枠や学習用の演習環境で、実際に手を動かして構築した範囲。AWSの学習ロードマップに沿って、どこまで進んだかを具体的に言えるようにしておきます
- 資格取得の計画・進捗: 取得済みでなくても、学習の優先順位と計画性を示す材料になります。資格の使いどころも参考に、いつまでに何を取るつもりかを整理しておくと安心です
いずれも「作品」ではなく「継続してきた記録」であることがポイントです。採用側が知りたいのは完成度ではなく継続力なので、見た目が地味でも構いません。
記録はどう残せばいいか
大がかりな仕組みは不要です。スプレッドシートやメモアプリに、日付・学んだ内容・つまずいた点・かかった時間を1行ずつ書いていくだけで十分な記録になります。継続していれば、面接で「どれくらい勉強しましたか」と聞かれたときに、感覚ではなく実際のログをもとに答えられるようになります。
完璧な記録より、途切れずに続けられる記録のほうが評価につながります。最初から細かく書こうとして挫折するより、まずは1行日記のような気軽さで始めるほうが長続きします。
InfraDojoで学ぶ
InfraDojoなら、ブラウザ上の演習を進めるだけで学習履歴が自動的に記録されるため、別途ログを取る手間なく「継続してきた証拠」を作れます。修了したレッスン数や学習時間がそのまま実績になるので、転職活動のタイミングでまとめて振り返るのも簡単です。会員登録は30秒で完了し、最初のコースは無料で試せます。
よくある質問
Q. ポートフォリオが無いと、選考で不利になりますか?
インフラ未経験の選考では、ポートフォリオの有無そのものよりも、学習を継続してきた記録や構築演習の実績があるかどうかが見られる傾向にあります。何も準備がない状態より、学習ログや演習の実績を示せるほうが評価されやすくなります。
Q. GitHubアカウントは作っておいたほうがいいですか?
必須ではありませんが、学習で書いたシェルスクリプトの設定ファイルなどを置いておく分には損はありません。ただし、Web系のようにコードの完成度で評価される場ではないため、無理にアプリを作って公開する必要はありません。
Q. 資格の勉強とポートフォリオ、どちらを優先すべきですか?
インフラ未経験の転職では、作品作りよりも基礎学習と学習記録の積み上げを優先したほうが効率的です。資格は学習の優先順位を示す材料になるので、ポートフォリオ作りに時間を使うより、資格学習と並行して記録を残すほうが選考でも説明しやすくなります。