「インフラエンジニア」と「クラウドエンジニア」、求人を見ていると同じような業務なのに肩書きが違うことがあり、どちらを目指せばいいのか迷う人は多いです。結論から言うと、2つは別の職種というより「担当領域の重なりが大きい呼び方の違い」で、未経験のうちは呼び方にこだわらず求人の中身で選ぶのが現実的です。この記事では、両者の違いを整理したうえで、未経験からどちらを目指すべきか、学習の順番も含めて解説します。
インフラエンジニアとクラウドエンジニアは何が違うのか
インフラエンジニアは、サーバー・ネットワーク・OSなど「システムが動く土台」全般を扱う職種の総称です。オンプレミス(自社所有のサーバー)とクラウドの両方が対象範囲に含まれます。一方クラウドエンジニアは、AWSやAzureなどクラウド上の設計・構築・運用に特化した呼び方で、インフラエンジニアという大きな枠の中の一分野と考えると整理しやすいです。
| 観点 | インフラエンジニア | クラウドエンジニア |
|---|---|---|
| 主な対象 | オンプレ+クラウド全般 | クラウド(AWS等)中心 |
| 求められる基礎 | Linux・ネットワークの土台 | Linux・ネットワークに加えクラウド特有の知識 |
| 求人数の傾向 | 幅広く多い | 案件により変動、都市部や大手に多い |
| 未経験の入りやすさ | 監視運用から段階的に入りやすい | 求人によっては実務経験を求められやすい |
表からも分かる通り、クラウドエンジニアはインフラエンジニアの中でもクラウド比率が高い仕事の呼び方に近く、土台となる知識はほぼ共通しています。
未経験ならどちらを目指すべきか
未経験の場合、最初から「クラウドエンジニア」という肩書きの求人だけに絞る必要はありません。現役でインフラの現場にいる立場から言うと、実際の現場では「インフラエンジニア」募集の中にAWSなどクラウドの運用業務が普通に含まれているケースが多く、肩書きよりも求人票の業務内容のほうが実態を表しています。未経験のうちは次の考え方で選ぶと現実的です。
- まずはLinux・ネットワークなど土台の知識を固め、監視運用など間口の広い求人から実務経験を積む
- 実務の中でクラウド案件に関わる機会があれば、そこでAWSなどの知識を深めていく
- クラウド専任の求人は実務経験を求められることが多いため、応募は基礎ができてから検討する
「インフラエンジニアかクラウドエンジニアか」で悩んで学習を止めるより、インフラエンジニアとは?で紹介している仕事内容を把握したうえで、応募できる求人の幅を広げておくほうが転職活動は進みやすいです。
求人票での見分け方
求人票の肩書きだけで判断せず、業務内容の記載を確認すると実態がつかみやすくなります。
- 「オンプレミス」「データセンター」という言葉が多い: インフラ全般寄りで、クラウド以外の知識も必要になりやすい
- 「AWS」「Azure」「マネージドサービス」が中心: クラウド寄りで、クラウド特有のサービス知識が重視される
- 「監視」「運用」「一次対応」が中心: 未経験でも入りやすい入口の業務で、肩書きに関わらず基礎固めのフェーズになりやすい
- 「設計」「構築」「移行」が中心: ある程度の実務経験を前提にしていることが多い
肩書きよりもこうしたキーワードで実態を確認するほうが、入社後のギャップを防げます。
学習の進め方
どちらを目指す場合でも、最初に固めるべき基礎はほぼ同じです。土台のLinuxとネットワークを飛ばしてクラウドサービスの操作だけを覚えても、障害時の切り分けができず現場で伸び悩みやすくなります。おすすめの順番は次の通りです。
- Linuxの基本操作とコマンド、権限などの仕組みを一通り身につける(Linuxの勉強は何から始める?)
- ネットワークの基礎(IPアドレス、DNS、通信の切り分け方)を押さえる
- 土台ができてから、AWSなどクラウドサービスの基本を学び、実際に手を動かして構築してみる
学習の全体像を先に把握しておきたい場合は、インフラキャリアロードマップ(キャリア編)で自分がどの段階にいるかを確認してから進めると、遠回りを防げます。
InfraDojoで土台からクラウドまで学ぶ
InfraDojoなら、ブラウザ上の環境でLinuxの基本操作からAWSを使った演習まで、同じ流れで手を動かしながら学べます。インフラエンジニアとクラウドエンジニアのどちらを目指す場合でも共通して必要になる土台の知識を、実際のコマンド操作を通じて身につけられるのが特徴です。会員登録は30秒で完了し、最初のコースは無料で試せます。
よくある質問
Q. クラウドエンジニアのほうが年収は高いですか?
会社や案件によって幅があり、一概にクラウドエンジニアのほうが高いとは言えません。同じ会社でもクラウド関連の案件は単価が高めに設定されやすい傾向はありますが、未経験のうちは肩書きより実務経験の積み方が年収に影響しやすい部分です。
Q. AWSの資格を取ればクラウドエンジニアとして転職できますか?
資格だけで実務未経験をすべて補えるわけではありませんが、学習の証明としては評価されやすいです。資格の勉強と並行して、実際に手を動かして構築した経験を話せるようにしておくと、書類選考や面接での説得力が増します。
Q. 将来的にはインフラエンジニアとクラウドエンジニア、どちらの肩書きで働くことになりますか?
多くの現場では業務の中にオンプレとクラウドが混在しており、肩書きは会社や求人票の表記の違いという側面もあります。土台の知識を固めておけば、どちらの肩書きの求人であっても対応しやすくなります。