障害シナリオ① 拠点からだけ開かないページ
Pro会員限定上級約39分6レッスン
大阪拠点からだけ、shop.example.jp のページが読み込み中のまま止まります。ping は通り、本社からは開けます。キャプチャで同じセグメントの再送と届いているのに効かない ICMP を見つけ、ping -M do とカーネルのログで PMTUD ブラックホールを確かめ、ファイアウォールのルールを直して保存し、再発防止までを通しで行います。
対象者: 「一部の拠点からだけ遅い・開かない」障害を、推測ではなくパケットの証拠で解決したい方
前提知識: MTU と経路 MTU 探索(PMTUD) / パケットキャプチャ② / Linux 上級「iptables で通信を設計する」修了程度
この教材を終えると、できるようになること
- 問い合わせの内容とサーバー側からの確認結果を並べ、「小さいものは通り、大きいものだけ止まる」という切り分けの仮説を立てられるようになる。
- 拠点とのやり取りと途中の機器から届く ICMP を同時にキャプチャし、同じセグメントの再送と「need to frag」の ICMP を読み取れるようになる。
- 分割を禁止した ping で大きさの境界を確かめ、カーネルのログから ICMP Fragmentation Needed がファイアウォールで捨てられている証拠を読み取れるようになる。
- conntrack の RELATED が何を指すかを説明し、ICMP を捨てていたルールを位置を変えずに直して、PMTUD が働くこととファイアウォールの守りが崩れていないことを確かめられるようになる。
- 修正したルールを再起動後も残る形で保存し、利用者と同じ通信のキャプチャでセグメントが 1360 バイトに縮んで届くことを確かめ、ICMP を捨てない設計と MSS クランプを含む再発防止を説明できるようになる。
修了後の姿: プロトコルの中身とネットワーク設計を理解し、複雑な障害の根本原因の特定から再発防止の設計まで任せられるエンジニアへ。
Chapter 1障害対応: 拠点からだけ止まる
状況把握 → キャプチャ → 仮説の確認 → 修正 → 検証と保存の順に進めます。障害対応の型を、パケットの証拠でなぞります。
Chapter 2確認クイズ
PMTUD ブラックホールの見つけ方と直し方の理解度をチェックします。